Social Studies Education

実施大学(学部)

千葉大学教育学部 アラバマ大学

授業日程

T4-5

時差

15時間

授業目的

小規模なグループ(アラバマ大1名+千葉大3~4名)をつくり、SNSを通じた濃密な議論を展開した。議論の主要テーマは「グローバル教育と社会科」であり、日米両国における社会科教育の特徴と、その文化的・歴史的背景を浮き彫りにした。また、地球的課題の捉え方が日米間でどのように異なるのかを知り、そのことに社会科教育のあり方がどのように影響してきたのかを考える。これらを通じて、日米の学生間における相互理解を深めるととともに、グローバル教育が果たすべき役割について考えるための機会とした。

授業内容

T4-5の教育学部専門科目「地誌学概論」のうち、10月~12月のうち7回においてCOIL授業を実施した。いずれも非同期型のオンライン授業であり、千葉大は水曜日、アラバマ大は月曜日に実施した。課題4(しおり作成)については、1月に事後指導を実施した。
第1時(10月13日):COIL全体のガイダンスを実施した。
第2時(10月20日):自己紹介の動画を作成・投稿した。
第3時(10月27日):両国の文化を紹介・比較し、質問し合う動画を作成・投稿した。
第4時(11月10日):前時の動画における質問に回答し、議論を深め合う動画を作成・投稿した。オラインセッションを実施し、日米の社会科教育の共通性と相違点について議論した。
第5時(12月1日):しおり課題の原案を日本語で作成した。
※しおり課題:現代社会が抱える課題について、ビジュアルを用いて端的に要約した内容を表面に、その詳細な解説を裏面に記したしおりを作成した。地球的課題の整理・理解・表現と、その教育現場における活用を念頭に置いている。
第6時(12月7日):しおり課題の原案を英語で作成し、日米の学生間で共有した。
第7時(12月14日):事前に作成したルーブリックに基づいて、しおり課題の成果を検討した。
上記諸課題のベースとして、日米の社会科教育の理念について比較した論文を、日米双方の学生が購読した。また、アメリカの教育システムについての講義をしたり、社会科教育の授業風景を収録したビデオを視聴したりした。なお、12月3週以降においては、COIL授業の成果を踏まえつつ、アメリカの公民権運動とアラバマ州の役割、21世紀における諸課題の変化等について講義・討論した。

授業実施形態

非同期型

使用ツール

Flipgrid

前年度までの経験を踏まえて、安定したプログラム運営ができた。また、日本人学生の英語力不足を補うため、「しおり課題」の実施には十分な時間をかけた。前年度と異なる点は、COIL終了後もアメリカ地誌を深く掘り下げたことである。アメリカ社会のさまざまな分断と統合の現実、その背景となる政治的・経済的・文化的背景について、さまざまな角度から捉えることができるようにした。そのベースとなる体験として、COIL授業を有効に活用できた。

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