令和8年度総合型選抜に関わる共通テストの位置づけについて
2025年08月05日
トピックス
令和8年度の総合型選抜学生募集要項を公開いたしました。
従来通り、課題論述、集団面接及び個別面接による判定と大学入試共通テスト(以下「共通テスト」)による判定を行います。
今年度の総合型選抜より、共通テストの評価を変更して実施します。
これまでは共通テストの正答率を70%としていましたが、令和8年度の総合型選抜からは、段階表示(スタナイン)を活用して以下のようにします。
共通テスト受験科目のうち、各科目の段階表示(1~9までの9段階による相対評価)で6以上の科目が4科目以上あること、その4科目の中に数学①、数学②及び理科の中から少なくとも1科目以上はあることで判定したいと思います。
これには2つ理由があります。
ひとつはかつて行われていた大学入試センター試験よりも現在の共通テストの場合、受験科目により科目間の平均点に幅が生じることもあり、受験する年度により素点のみで評価することに難しさを感じていました。そのため、受験した科目の中でどのくらいの到達水準に達しているかを見た方が、素点よりも科目間格差が出ないのではないかと考えたことにあります。得意とする受験科目の中で段階表示が6以上の到達度を基準とすることで、受験生の到達度を見たいと考えました。
もうひとつは、国際教養学部では、幅広い分野に挑戦できる準備をしている学生に入ってきてほしいことがあります。特に国際教養学部の受験生の多くは、例えば、受験前に英検準1級を取得するなど、英語の到達度を上げて受験します。その準備はとてもよいのですが、語学のみに深く関心を持つだけではなく、苦手であってもいろいろな科目に挑戦できる学生に入学してほしいと考えています。どうしても英語が強いとなると、高校では文系クラスで学んだ受験生が多くなるかと思いますが、それであっても理科や数学に挑戦し、準備している学生に入ってきてほしいと考えています。入学後、1年生は全員基礎的な実験の必修授業を受講しますし、総合科学メジャーに所属し実験系のメジャープロジェクト(卒業研究)を選ぶ学生もいます。そのためには、受験段階で数学、理科の中から少なくとも1科目は段階表示6以上に達成している学生に入ってきてほしいと考えています。
高校生から、文系科目のみならず理系科目にも関心を寄せて学ぶ姿勢で準備されていることを確認したいこと。入学してから、基礎的なものですが、量的分析や実験に関心を持って取り組むことができること。入学後のカリキュラムに対応できる準備について、共通テストでは段階表示を活用したいと考えています。