News
ニュース
DP事業・共通テーマ2参加校合同主催「文理融合教育における課題設定のあり方」最終報告会を開催しました
令和6年12月5日(木)に、文部科学省「知識集約型社会を支える人材育成事業(DP)」共通テーマ2参加校(千葉大学、新潟大学、名古屋商科大学、金沢大学)合同主催で、標記最終報告会をオンライン開催いたしました。本事業では、採択メニューI・II・IIIを横断して4つの共通テーマが設定され、汎用性ある成果を蓄積・発信することを目指しています。このうち共通テーマ2では、「⽂理融合教育における課題テーマやイシュー設定のあり⽅を情報交換・検討」をテーマに掲げ、本報告会はその成果を集約する機会としております。
はじめに、開催にあたり、本学の小澤弘明理事(国際・教育担当)より開会挨拶が行われました。その中で、知識基盤社会における人材育成と「総合知」のあり方について検討する必要性が述べられ、今回の議論が従来の「文系」「理系」という考え方の再検討に繋がるのではないかと期待が示されました。
司会である縣拓充特任講師(大学院国際学術研究院)から本会の方針や開催の経緯が示された後、【イシュー設定のあり方を整理する】として、和田健教授(大学院国際学術研究院長/国際教養学部長)から「文理融合教育」という概念を再検討し、カリキュラムに学問分野の越境と多角的視点を反映させる議論が必要だとする問題提起がありました。続いて、小泉佳右准教授(大学院国際学術研究院/全学教育センター 副センター長)から、学生によって異なるイシュー設定について、「実践知」「言語知」という観点から車の駆動形式になぞらえたモデル図の紹介がなされました。また、【各大学のプログラムの位置づけ】として、縣特任講師から、共通テーマ2参加校の取組みについて複数観点からの位置づけを試みたマトリクスやスケール図が示され、これまで各校を巡回訪問した成果が公表されました。
休憩をはさんだ後、新潟大学から福島治副学長(学務担当、教育基盤機構 教学マネジメント部門長)、斎藤有吾准教授(教育基盤機構 教学マネジメント部門)、名古屋商科大学から亀倉正彦教授(商学部)、金沢大学から林透教授(教学マネジメントセンター 副センター長)山下貴弘特任助教(教学マネジメントセンター)をお迎えし、本学和田教授のモデレートによる【ディスカッション】が行われました。前半に本学が示したイシュー設定のモデル図や各大学の位置づけを基にして、相互の認識を確認し、理解を深める議論が交わされました。また、学生がイシューを発見することと各事業での取組みとの関連や、トランスディシプリナリな学びに対する意識を確認する場面もありました。
最後に、小澤弘明理事から閉会挨拶があり、本会は無事閉会となりました。本報告会で交わされたディスカッションの内容も踏まえ、4大学で検討を行ってきた共通テーマ2の成果は、最終報告書にまとめていく予定です。